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暦だけでも秋

8月が終わって秋の9月になりました。夜は虫の声も沢山聞かれますし、昼間はトンボも飛んでいます。何といってもススキが盛りですし、萩も咲き始めています。秋は確実に来ているのです。
とは言っても今年の場合はそんな言葉が何の慰めにもなりません。暑いの何の・・・しかも蒸し蒸しする。パン作りにはこれが一番の敵ですね。ですから、前日の帰りに、水を冷蔵庫に入れて冷やしておきます。季節季節でいろいろ微調整をする必要があるのです。

それはさておき、暦の上では秋ですから秋のパンが徐々に登場します。まず第一段は「かぼちゃのデニッシュ」です。あさっての土曜日から登場です。8月20日号『北海道じゃらん』の持ち帰りグルメという記事の中でも取り上げてもらいました。ニセコ町で取れたかぼちゃを使って作ります。レシピは企業秘密ですが、かぼちゃクリームがめっちゃ美味いです。
もう少しすると次に、「栗のデニッシュ」の登場となります。
これまでお客様の舌をうならせた「トマトジャムのパン」はこの週末が最後となります。この1か月の間は夏から秋へとパンも模様替えの季節です。

何とか終わりました

前回のコラムから随分日が経ちました。33日間です。

7月23日から8月24日まで無休営業を達成しました。何とも長かったですが、途中途中では気が張っていたのでしょうか、いつまででも無休でいけそうな感じで働いていました。
一番きつかったのはお盆あたりです。連日朝5時過ぎに店に行き、帰りに店を出たのが夜の8時過ぎ、それからさらに配達に数軒立ち寄ってから家に戻る生活でした。足の踏ん張りが利かなくなったり、腰が辛かったりしましたが、1年に何度もあることじゃないし・・・と思って何とか乗り切りました。

やれば出来るものですね。ただ終わったあとのケアが大変です。いろんな事を後回しにして店の仕事優先でやっていましたので、家でたまっている仕事を水・木の休みを利用してやるのです。でも、一度には片づきませんから次の水・木に先送ることも沢山出てきます。家事にしても、店での仕事にしても段取りよくこなしていくことが求められます。何でも同じなんだと思ってはいるのですが、大きな事が終わったあとは何となくだらだらぶらぶらと過ごしたくなってしまうのが悪い癖です。

無休になります

HPにも案内がありますが、7月23日(金)から8月24日(火)までは夏季の無休営業期間となります。通常であれば毎週水・木が定休日ですが4週間はそれがありません。

初めての経験なので体力が持つかどうか心許ないのですが、ペンションやレストランからの注文も多く、また、来店されるお客様が増える時期ですので何とか頑張りたいと思います。
実は2007年1月から10年4月まで無休営業を続けていたのですが、その時は働く人数にも余裕があって交代で休んでいたのです。今は交代で休めるほどの余裕がありませんので働きづめということになります。

海の日を含めた3連休では毎朝1時間早く家を出て、2~3時間遅く帰宅という毎日でした。睡眠時間は4~5時間です。しかも店で働いているときは(14時間くらいですが)ほとんど休憩している暇がありません。還暦を過ぎた私にはちょっと辛い3連休でした。
ですからこれから4週間は無事に済むのか心配ではあります。

どんな仕事でも同じようなことが言えるのかもしれませんが、パン屋の仕事は給料は安いし、仕事はきつい、将来独立できる保証がないなどと言われ、若い人の定着率は悪いようです。独立、ということでいえば、実力・才能がある人が必ずしも自分の店をもてるわけではないのです。極端にいえば、パン作りと経営とは両立しないとも言えます。私は50歳でパン屋に修行に行きました(いわゆる脱サラというやつでしょうか)が、強い動機付けがないと離職率が高くなるのでしょう。才能があっても給料をもらう生活で満足する人もいるでしょう。でも自分の店を持つと違う世界(パン作りにおいても)が開けてきます。経営は厳しいのですが、新たに開けてくる世界はとても魅力的なのです。

いろいろなパン生地・・・その1

ホームページを見ていただければわかりますが、花地蔵ではそれぞれのパンに応じた生地を作っています。

1.デニッシュ生地
店によっては(というより、ほとんどのパン屋さんではそうかもしれませんが)デニッシュのパンとクロワッサンの生地を違えています。花地蔵では同じ生地にしています。
そのためかどうかわかりませんが、クロワッサンを食べると中がもちっとした食感があります。いずれにしてもデニッシュ系のパンはその日にお召し上がりになることをお薦めします。
袋の中に入れたまま次の日になると、生地のおいしさが少し落ちるようです。そんなときはアルミホイルの上に置いてトースターで少し温めていただくとサクッとした感じが戻ります。カスタードクリームが入っているものは温めすぎないように気を付けてください。

2.菓子パン生地
前回も書きましたが、花地蔵の菓子パン生地は他の店に比べてリッチなパンだといえます。おいしさがわかるには生地だけのパンを食べるに限ります。そしてそれは、バターロールです。たった60円のパンですが深い味わいがあります。
多くのパン屋さんでは生地を作るのにマーガリンを使っていると思いますが、花地蔵ではバターとマーガリンが半々のものを使っています。昔はマーガリンを使っていたのですが(その方が安価なのです)、ある時、宿泊施設の料理長から、バターロールなのにバターの香りがしないじゃないか、と言われてしまいました。どうしようか考えて泣く泣くバターが沢山入っているものを使っていまに至っています。いま考えればそのときが転機だったように思いますが、そのときは経費がかさむことでかなり辛かったのです。
昔ながらのあんパンもジャムパンもクリームパンもお客様から美味しいと言っていただける理由の半分は生地のおいしさにあると思っています。

今回はパン生地を二つ紹介しました。
また折を見て他の生地を紹介したいと思います。

トマトジャムのパン

今年もやってきました・・・トマトの季節です。

花地蔵は、ニセコ町のトマト農家さんから分けてもらっています。
そこは大きなビニールハウスが10棟以上あるのですが、トマトしか作ってないようで、関東へも出荷しているらしいですし、評判を聞いて近隣からも予約はたくさん入っているようです。

今年で3年目になるのですが、初めて食べたときの印象は強烈でした。すごく甘みがありながらいわゆるトマト臭さも十分に残っていたのです。甘さたっぷりのトマトは一杯出回っていますが何か人工的な気がして食指は動きません。青臭さが残っていてそれが完熟した、という感じがいいのです。

というわけで、店でも「トマトジャムのパン」が登場します。
頂いたトマトを湯むきしてから砂糖を混ぜて煮込みます。一度に3㎏ほど調理しますので、煮ている時間は3時間ほどでしょうか。しょっちゅうと言っていいくらいかき混ぜていないとすぐに焦げ付いてしまいますので、かかりっきりの状態ですね。煮終わるとかなりかさが減ります。「えっ、これだけ?」という感じです。食べてみると「えっ、これがトマトジャム?」と誰もがびっくりします。果物のジャムのような感じなんですね。

花地蔵では、菓子パン生地にのせています。花地蔵の菓子パン生地は他のパン屋さんよりもリッチです。生地だけ食べてもかなり美味しいと自負していますが、その生地にトマトジャムが合う気がしたのです。パン自体は小さくしています。大きいとトマトジャムがたくさん入ってくどくなるからです。小さくて値段は手頃だけれども満足感たっぷりの「トマトジャムのパン」を是非召し上がってください。
時々「トマトのジャムパン」下さい、とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、正しくは「トマトジャムのパン」です。

『ファウラ』を知ってますか?

北海道自然雑誌、と銘打ったこの雑誌は、北海道の自然満載の季刊誌(年4回発刊)です。

何よりすごいのは、掲載されている写真が北海道在住のプロカメラマンが取ったものだということ。こんな写真がよく撮れるなあ、と感心することしきりです。一度その写真をご覧になれば、引き込まれること請け合いです。

そんなファウラの編集長大橋さんは何と私の知り合いなのですが、そんなご縁から、花地蔵にはファウラが置いてあります。1冊¥1,000ですので決して安くはないのですが、北海道に当たり前にある、でもひょっとするとみんな気づいていないかもしれない自然の素晴らしさを読者に紹介しながら環境保護をみんなに考えてもらおうという雑誌です。
私も発刊以来の定期購読者です。

雑誌の中に気に入った写真があれば、ファウラ編集部にお願いしたら特別にプリントアウトしてもらえるかもしれません。もちろん料金はかかるでしょうけど。自分の部屋に飾ったり、知り合いにプレゼントしたり、いろんな使い道がありますよ。

「ナチュラリー」という会社名です。動植物の本もたくさん出版していますから、もちろん絵葉書なんかもありますし、公式通販サイトをご紹介しますので、一度のぞいてみてください。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

花地蔵は、北海道が誇りうる自然雑誌『ファウラ』が置いてある数少ない店の一つなのです。

北海道あんパンスタンプラリー

『北海道じゃらん』(6月20日発売号)で紹介されています。
北海道のパン屋さん(参加店のみですが)であんパンを一つ買うごとにスタンプを一つ押してもらえます。スタンプを集めて応募すると、いいものが当たるそうです。花地蔵も参加しています。期間は6月20日~8月31日。

「ニセコデニッシュあんパン」と名前を付けましたが、これは前からある「あんカスタード」のことです。HPのデニッシュのところを見てもらえればお分かりになると思いますが、自家製のカスタードクリームと十勝小豆を使った粒あんをデニッシュ生地にのせて焼いたものです。このコンビネーション、まさに絶妙です。程良く甘さを抑えたカスタードクリームと粒あんが本当によく合います。それがサクっとしたデニッシュ生地にのっているわけですから美味しくないわけがない。だまされたと思って一度召し上がってください。

それにしても、じゃらんを見るとたくさんのあんパンがあるものです。北海道は原材料(素材)に恵まれていますから、それを最大限生かすために、また、自店の味をアピールするためにパン屋さんはもう一工夫するわけです。近くにパン屋さんがたくさんあれば、同じあんパンといっても食べ比べることが出来ますから、お客様ご自身の好みがわかってくると思います。昔ならいざ知らず、最近はどこのパン屋さんでも美味しいパンを作っています。あとは、自分の好みと合うかどうかですね。いろんな店で自分の好みにあったパンが見つかるといいですね。

ルバーブ登場

ニセコ町でルバーブを分けてもらっている方に電話をしたら「もうばんばん採れるよ~~」ということだったので、頂いてきました。今年は元気のよいものが多いとのことでしたが、なるほどもらったものを見ても美味しそうです。でも生では食べられません。いや、食べたことがないのでそう思います。
花地蔵では、ルバーブはジャムにします。形をかなり残した状態で仕上げますので、ルバーブを食べているという実感があると思います。ちょっと味見をしましたが、「甘酸っぱい」という言葉がぴったりです。
外国人のお客様は、「ルバーブのデニッシュ」が目に留まると躊躇無く買っていきます。それだけ外国では馴染みがあるのでしょう。日本での認知度は今ひとつのようですが、それでも最近は「ルバーブって何?」と聞く人が減っているので少しは知られてきたのかも。こんな美味しいものを食さない手はありません。
もう一つ、外国のルバーブは赤いものが多いのです。というより赤いのです。日本では、というか、ニセコでは緑色のものが多いようです。土の性質によるのでしょうか。そのあたりを尋ねても、作っている本人にもわからないそうです。
赤のルバーブをジャムにしたら当然赤いジャムが出来ます。使い始めた頃は何とか赤のルバーブが手に入らないかと考えましたが(何しろ彩りが鮮やかですからパンに使っても栄えるんですよね)、今では緑のジャムもいいかなと思っています。まだ珍しいルバーブジャムですから、花地蔵の「ルバーブのデニッシュ」をご賞味下さい。特に暑い日には、ジャムの酸っぱさが胃に優しいのです。

待ちわびていました、エゾ・・・

今年は遅かったように思いますが、時期的にはこんなものでしょうか・・・エゾハルゼミです。
このところ天気のいい日が続いていたので気温も高めで推移していました。その甲斐あってか、今日一斉に鳴き始めました。
気がつくとわんわん(みんみん、の方がいいのかな)と耳に鳴き声が残っています。
本州(三重県)にいたときは聞いたことがなかったので、この時期に蝉の声を聞くこと自体とても不思議でした。北海道では初夏の風物詩なのでしょう。何故かはわかりませんが子供の頃から蝉の合唱がとても好きです。季節感があるからでしょうか。
ニセコの今は、昼のエゾハルゼミ、そして、夜は・・・もちろん田圃から聞こえる蛙の大合唱です。食べ物で言えば、アスパラガスが美味しくなってきました。
花地蔵でも「道産野菜のパン」にアスパラ(秋・冬はニセコ産枝豆でした)が入っていますし、土日祝日限定のフォカッチャにも「アスパラのフォカッチャ」が登場しました。季節もので言えば、「いちごのデニッシュ」が4月下旬から出ていますが、しばらく前まで天気が安定しなかったせいでいちごが高値安定のままですので、花地蔵でも¥260のままです。珍しく時価(お寿司やさんの真似をしてみました)という値段設定ですので地物が出回るようになれば¥210くらいまで下げるつもりです。地産地消ですと輸送時間がかかりませんので、本当に美味しくいただけます。
花地蔵のパンで、ニセコの季節を味わってください。

よもぎあんぱん

6月に入り、よもぎあんパンの季節になりました。
今年は雪解けが遅かったので、よもぎの成長も遅かったようです。
散歩がてらによもぎ摘み。小1時間かかりました。摘んだよもぎを茹でて、すり鉢ですりつぶします。その後小分けして冷凍しておきます。6月一杯は持つような量を取ってきましたので、かかる時間も少しでは済みません。昼過ぎから始めて、終わったのは暗くなってからでした。
休みの日にはこんな仕事もしなくてはなりません。お客様に旬の食材を味わっていただくためです。苦労だなんて言ってられません。作ってる私たちも、お客様に買っていただいて、美味しかったと言っていただけたら、やり甲斐もあるというものです。

羊蹄山麓には結構パン屋があって、それぞれが自分の店の味がするパンを毎日焼いています。例えば花地蔵のパンが高い、と思うお客様がいらっしゃいます。でもよもぎあんパンに限らず、旬の味や、その地域で採れた食材を味わっていただけるようなパンを焼いていれば、少しは値段が高くなります。大手のパンメーカーが安く売っているものとは違うんだ、という自負(ちょっと大袈裟?)がどのパン屋にもあるような気がします。
その土地のパンを味わうために、また、そういうパン屋をいつまでも存続させていただくためにも、2週間に一度くらい、いや、ひと月に一度でもいいですから、スーパーではなくパン屋に足を運んでいただけると嬉しいなあ。

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